おやすみのキスがないと眠れない。
自分の気持ちが自覚出来たばかりなのに、叶わないどころか、嫌がられてる。
耳まで赤くするほど、怒っているの?
「ごめんなさい......」
身体から熱が抜けていく。
1人で舞い上がっていたなんて、バカみたいだ。
ただの、幼なじみだから庇ってくれただけ。
いつも心配してくれていただけだったのだ。
ーーなのに、私はそれを勘違いするなんて......。自惚れるのもいい所だ。
「だから、何言ってるの?陽葵に好きなんて言われたら、俺、もう我慢できないんだけど?」
「えっ?」
「俺が、どんなに陽葵の事好きか知ってる?」
ーーどういうこと?
圭人は私の事、嫌いなんじゃなかったの?
嫌だから、怒っていたんじゃなかったって事?
突然の事で、頭がついて行かない。
「俺はね、陽葵しか見えてないんだよ?いつでもキスしたいって思ってるんだよ」
「き、キス......!?」