おやすみのキスがないと眠れない。
4.おやすみのキス
家に帰ってきた私達。
玄関のドアが閉まった瞬間から、ずっと圭人がくっついていた。
それこそ、ご飯食べる時もピッタリとくっついていた。
さすがに、トイレのときは離れてもらったけれど......。
「け、圭人?」
「ん?」
その、甘い反応に、私は何も言えずに顔を真っ赤にするというのを繰り返している。
嫌われていないのは、分かるけれど、これは甘すぎるーー気がする......。
「ちょっと、離して?お、お風呂入るから」
えっ、なんで?
お風呂入りに行くだけで、圭人が寂しそうな顔をしている。そんなに?
「だって、やっと陽葵に好きって言って貰えたんだよ?そんな記念日なのに、離れなきゃ行けないなんて......」
まさか、そんな理由だったとはーー。
「ていうか、なんで思ったことーー」
「口に出てたから」
考えていることが筒抜けだと思ったら、口に出ていたらしい。
「それより、陽葵。一緒に入る?」
「は、入らない!」