【短編】僕の本気



「あの、るい君。」

「ん?」

「浴衣すごく似合ってるね。いつもは下ろしてる前髪が上がってて本当にカッコ良い」



何言ってんの、ほんと。



こんなに可愛い子を外に出したくない。



ほら、さっきからすれ違うオオカミがジロジロと茜ちゃんを見ている。



グイッ



「っわわ」



僕は茜ちゃんの腕を引いて、僕の右腕を掴ませた。



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