【短編】僕の本気


「あ、あのさ、るい君。」

「どうしたの?」

「今更だけど、付き合ってることはもう秘密にしなくていいの?」

「うん。むしろ悪い虫がつかないように見せつけなくちゃ」


わ、悪い虫ってどんな虫なの。


「でも何で最初付き合った時内緒にしてって言ったの?」

「あぁ、それは」


と、歩いていた足を止め私の顔を見て、


「特に意味は無いんだよね」

「…え?」

「内緒の方が楽かなって思って言ってみたんだけど、逆だった。」


逆?


< 49 / 51 >

この作品をシェア

pagetop