その溺愛、重すぎます!〜甘い王子様の底なし愛〜



「天音の彼氏、大活躍じゃん!」
「…………」

「天音、聞いてる?」
「えっ、あ、うん……!」


橘くんを避ける日が1週間ほど続いたある日のこと。

今は体育の授業中だったけれど、急に雨が降ってきたため、急遽男女共に体育館でバスケをすることになった。


もちろん男女別だったけれど、女の子たちの多くは男の子たちの試合に釘付けで。

中でも橘くんはバスケの試合で大活躍だった。


シュートをたくさん決めたり、相手の攻撃を抑えていたりとすごかった。


「叶人くん、すごく上手いね……!」
「本当にかっこいいなぁ」

「本原くんとの息もぴったりだよね!」


橘くんがなんでもできる人だと知っていたけれど、いざその姿を目にすると、私はとてもすごい人と恋人のフリをしているのだと思わずにはいられない。

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