その溺愛、重すぎます!〜甘い王子様の底なし愛〜
「わ、私……橘くんになにかしましたか!?まったく身に覚えがなくて、どうしたら許してくれるかな……私は一体橘くんになにを……」
「もしかして、なにかとんでもない勘違いしてねぇか?言っとくけど叶人がうわさを流したのは」
「おーい、一輝!
ジュース買いに行ってたのかよ」
本原くんがなにかを言いかけたけれど、その途中でクラスメイトの男の子と遭遇してしまい、話しかけられていた。
さすがに堂々と本原くんのとなりを歩くのはためらわれたため、先に教室へと戻る。
一度だけ彼に名前を呼ばれたけれど、それ以上にうわさのことで頭がいっぱいだった。
私たちが付き合ったという、うわさの源は橘くんで。
そんな彼と私は恋人のフリをすることになって……これは、ぜったいに裏があるとしか思えない。
一体私はなにをしてしまったのだろうか。
混乱する中で考えても、答えが見つかることはなかった。