その溺愛、重すぎます!〜甘い王子様の底なし愛〜
「私と付き合ったってうわさは、橘くんが考えたことなんですか……?」
「ああ、そのことか。
そうだよ、どうしても姫野さんが欲しくて」
「それって、なにか裏はありますか……?」
ようやくうわさを流した理由を尋ねることができた。
けれど橘くんは目を見張り、おどろいたような表情を浮かべる。
「裏……?
姫野さんが欲しい以外の理由はないよ」
「でも橘くんが私を欲しいだなんて、考えられないです……」
「どうして?姫野さんのひとつひとつの動作や表情がかわいくて癒されるし、裏のない優しさに心奪われて……どんどん好きになっていく一方だよ」
「好き……?」
好きというのは、友達としてだろうか。
うん、きっとそうだ。
そのほかに理由など考えられない。