その溺愛、重すぎます!〜甘い王子様の底なし愛〜



「そう、俺は姫野さんのことが1年のときからずっと好きなんだよ。覚えてる?俺が腕にかすり傷負ったとき、姫野さんが『ひどくなったらダメだから』って絆創膏を貼ってくれたの」


それは橘くんと席がとなりになり、間もないときのことだ。


初めは緊張していた私も、橘くんの顔を見ながら話せるようになっていて。

そんな彼が腕に怪我を負っているのを見て、絆創膏を貼った記憶があった。


「あのときの何気ない優しさと、癒される笑顔を見たときに、姫野さんが俺のお嫁さんになったら毎日が幸せいっぱいだろうなって考え始めて……ああ、姫野さんは魅力だらけだ、うまく言語化できない」

「お嫁さん……?
え、あの……橘くんの好きっていう言葉は」

「もちろん俺と結婚前提に付き合って欲しいと思っている“好き”だよ。でも最初は姫野さんが俺のことを意識してくれなくて、委員会も一緒だったのに席替えしたあとはまったく話せなくなって……諦めようと思ってたんだ」


到底信じられない話におどろきを隠せない中、橘くんは話を続けた。

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