その溺愛、重すぎます!〜甘い王子様の底なし愛〜


「誰もいないから大丈夫だよ。
それに、どうして離れようとするの?」


ここ最近、橘くんはやけに積極的というか、なんというか。

恋人がするようなことをたくさんされて、私自身どうしたらいいのかわからなくなっていた。


「橘くん、帰ろう……?」
「うっ……そんな目で俺を見ないで」

振り向いて頑張ってお願いしたつもりなのに、橘くんは私を見ようとしてくれない。


「俺は怒っているんだからね、先に帰れって言われて。まるで俺には用がないと突き放された気分だったよ……それに直接言われずにメッセージできたなんて……」

「突き放したつもりは、なくて……あの、申し訳ないから」

「彼女を待つのが苦痛だなんて思うわけないよ。
むしろ早く会いたくて仕方がなくなる」


橘くんは言動でも私の胸を高鳴らせるのだからズルい人である。

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