その溺愛、重すぎます!〜甘い王子様の底なし愛〜



「こんな恥ずかしそうにして……やっぱり叶人くんが無理矢理したんでしょ!?最低、紳士的な人だと思ってたのに。ほら、早く降りるよ天音」

「う、うん……」


芽衣ちゃんに促されて、ようやく机から降りることができた。

そして手首を縛っているネクタイも解いてくれた。


「本原!
叶人くんがこんな男だって知ってたの!?」

「さすがの俺も、まさか学校でこんなことをするヤツとは思ってなかったけどな」

「そんな、天音が叶人くんと付き合うってなったとき、全力で喜んだあたしがバカみたい……」

「もしかして日下部さん、知らねぇのか?」
「知らないって、なにが?」


本原くんのおどろいた表情を見て、ギクリとする。

彼の言いたいことはなんとなく伝わり、今すぐこの場から逃げ出したくなった。

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