その溺愛、重すぎます!〜甘い王子様の底なし愛〜
「モヤモヤ、するっていうか……」
「ついに天音もそこまできたのね」
「そこまで……?」
「ちょっとおいで。
叶人くんを嫉妬させればこっちのもんよ」
「どこいくの?」
芽衣ちゃんはうんうんと数回うなずいたあと、私を呼んで教室を後にする。
慌ててついていき、やってきたのは女の子たちがメイド服に着替えるために使用している空き教室だった。
「どうしてここに……?」
「実は予備がひとつあってさ。天音の彼氏にうるさいほど止められてたけど、やっぱり天音も着ない?」
「へっ……!?」
芽衣ちゃんはニコニコ笑っていたけれど、裏のある笑みに思わず一歩退いてしまう。