その溺愛、重すぎます!〜甘い王子様の底なし愛〜
「まだ、伝わってない……?」
好きと自覚して以降、頑張って表現したつもりだったけれど。
まだまだ伝え方が下手のようだ。
「どうしたら私の気持ち、伝わりますか?」
「……っ、動悸が……苦しい」
「えっ、あ、橘く……わっ!?」
突然橘くんが心臓あたりを抑えたため、慌てて名前を呼ぼうとしたけれど、ギュッと力強く抱きしめられてしまう。
「純粋すぎて怖いよ姫野さん。こうなることを願っていたけど、いざ叶ったら心臓が壊れそうだ」
「し、心臓が……!?大丈夫ですか」
「すでに姫野さんのかわいさにやられてる。
だから仕返しで、抱きしめの刑だ」
抱きしめの、刑……?
橘くんにギュッと抱きしめられるのは嬉しいため、罰でもなんでもない。
私も橘くんに身を寄せる。