その溺愛、重すぎます!〜甘い王子様の底なし愛〜
「はい、離れたらダメだよ」
「あ、う……」
今度は膝の裏から太ももにかけて、直接なぞるように触られてしまい。
ギュッと目を閉じて、思わず声が出そうになるのを必死で堪えた。
「今日こそ姫野さんのシャツの下、見られるかな」
「学校はヤダ、橘くん……恥ずかしい」
「学校外ならいいの?」
その言葉にコクコクとうなずいた。
とりあえず今は、それで逃げるしかない。
前回は芽衣ちゃんと本原くんだったから助かったけれど、もし他の生徒や先生だったら、恥ずかしすぎて学校に行くのが辛くなりそうだ。
「じゃあ今度、俺の家においで。
俺の知らない姫野さんを見せて」
「……っ、うん」
今の橘くんは優しさよりも意地悪さが勝っていて、ここはうなずく選択しかできなくて。
けれど、今よりも甘いこと……って考えたら、一体どうなるのだろうという期待もあった。