その溺愛、重すぎます!〜甘い王子様の底なし愛〜
もしかしたらこれは、重いというものに該当するのかもしれない。
けれど私は、いつも橘くんの言動や行動にドキドキさせられて。
今も目の前の彼でいっぱいで。
ゆっくりと橘くんが近づいてくる。
自然と受け入れるようにして、目を閉じる私。
橘くんのことが好きだと自覚してからは、さらに彼とのキスが特別なように思えた。
「姫野さん、大好きだよ」
私をまっすぐ見つめる瞳は、やっぱり危険なにおいを漂わせている。
きっと、このどこかあぶない表情も、私だけが知っている橘くんの姿。
これからもっともっと、私の知らない橘くんを知りたいなと思いながら……。
とびきり甘いそのキスに、私は酔いしれていた。
END