その溺愛、重すぎます!〜甘い王子様の底なし愛〜
キラキラとまぶしい笑顔を向けられているため、そんなことは口が裂けても言えないけれど。
「決まりだ。
姫野さんはどこか行きたいところ、ある?」
できれば行きたくない……なんて、言えるはずないから。
なるべく目立たない場所がいい。
それから会話が続かなくても大丈夫なところ。
うーんと頭を捻らせるけれど、デートというものをしたことがないため、正直思い浮かばない。
「橘くんは、行きたいところありますか?」
それに私だけが決めるのは申し訳ないため、橘くんにも行きたいところはないか聞くことにした。
さっき、行きたいところがたくさんあるって言っていたし……私は橘くんの買い物に付き添う形だけでもいい。