その溺愛、重すぎます!〜甘い王子様の底なし愛〜
ここまで言われたら逆に折れたほうがいいのかと悩んだけれど、フード販売の看板を見つけて、ふとある考えが思いついた。
「じゃ、じゃあ私が飲み物とか買うね……!
買ってきま」
「ど、どこ行くの姫野さん!」
「……え」
フード販売している店にも人が並んでおり、もちろん私ひとりで行こうとしたけれど、なぜか焦った様子で橘くんに止められてしまう。
「あの、飲み物とかを買いに行こうかなって……」
「だから姫野さんは俺を置いていくの……?
そんなの悲しいからダメだよ、俺もついていく」
少し悲しそうな表情をしながらも、橘くんは私についてきてくれた。