その溺愛、重すぎます!〜甘い王子様の底なし愛〜
最初はもちろん、橘くんと関わりなんてなかった。
話すようになったのは、たぶん席がとなりになってからだ。
橘くんは本当に気さくな人で、私にも優しく笑顔で話しかけてくれて。
初めは緊張していた私も、気づけば自然体で話せるようになっていた。
さらに彼とは1年の後期に、同じ委員会を担当することになった。
けれど席が離れてからは委員会の集まりでしか話すことはなかったし、あったとしても軽くあいさつする程度の仲だったというのに。
どうして私は……。
「ねぇ、叶人くんってどんな告白の仕方だったの!?」
「いいなぁ、橘くんが彼氏だなんて。
でも確かにふたりはお似合いだからね」
橘くんと付き合っていることになっているのだろう。