永遠、というものがあれば
「どうしたの?」



カズくんは少しためらってから私に切り出した。



「陽菜、haruのこと、なんかあいつから聞いてる?」


「…?ううん?」



でも、もしかして…



「もしかして、アメリカ、のこと?」



カズくんは少し複雑な表情で、だけどきっぱり私に伝えた。



haruの楽曲を気に入ったというアメリカの映画会社から、ある映画の音楽プロデュースを頼みたいというオファーがあったこと。



haruにとってはまたとないチャンスであること。



なのに、この話をharuが断りつづけ、会社内でも理解されにくくなっていること…。
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