永遠、というものがあれば
乗ってきた二人に、しばらく黙って陽斗の表情を見ていたおじさまが口を開いた。



「いや、その話はなしだ。haru次は違う曲でいけ」



陽斗は少し嬉しそうにはにかんでおじさまにぺこっと頭を下げた。



「おい、ヒカリと向こうの席に挨拶に行ってこい」



そうおじさまに言われた会社の人は、え〜でも…と席を離れたくなさそうなヒカリさんを連れて席を立った。



「haru、お前好きな女ができたんだろ」



唐突におじさまに聞かれた陽斗は少しアタフタしながら、観念したように



「はい」



顔を赤くして答えるから、なんとなく私も恥ずかしくて俯いてた。
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