永遠、というものがあれば
「寒っ」



陽斗の言葉で私達は部屋へと戻った。



不思議。雪が降ってた外よりも中の方がひやっとする感じ。



陽斗から離れたせいかな?


時計をちらっと見た陽斗が軽くため息をついて、



「陽菜、ごめん。そろそろ行かないと」



「え?」



いつもの流れのはずなのになんだか今日は離れたくなくて…。



洋服を着る陽斗に



「やだ。行かないで」



なんて言ってしまった。



どうしたの?私。



「ううん。なんでもない。ごめん」



なんか寂しいよ。



涙が流れてくるのを手で覆い隠した時、



カラン。



床にさっきのリングが転がった。



陽斗と私は一瞬固まって。


私は急いで指輪を拾う。
< 266 / 381 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop