永遠、というものがあれば
私は身支度を整えてから、鏡の自分をみつめて大きく深呼吸をした。



よしっ!



陽斗待ってて。



私も強くなるから。



テーブルの上の留学関係書類を見つめた。



今日この入学願書をだせばもっと本格的に話は現実に向かって進んで行くから。


そうして、書類を鞄にしまおうとしたところだった。


携帯にかかった一本の電話。



「もしもし?」



『あ〜陽菜さんですか?haruさんが大変なことになってしまって…』



陽斗がプロモーションビデオの撮影中に高いところから落ちて怪我をした、ということを早口で伝えてくれたのは多分会社の人だろう。



とにかく早く現場まで着てほしい、と言って電話は切れた。
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