永遠、というものがあれば
エンジン音がしたかと思ったら、



出口前に横付けされたカズくんの車。



ドアを開けて微笑むカズくんの顔をなんとなくみれなくて、



ふいに私は振り返って観覧車の方を見たんだ。



イルミネーションの消えたそれは暗闇の中に完全に溶けてしまっていて、ほとんどわからなかったのに、



瞬間ぱっと園内の電気が再び着いた。



暗闇に再び浮かび上がった観覧車が、私の背中を押してくれてるように見えて…



私はharuのことが好きだ。


自然に自分の気持ちを受け入れることができた。



人を好きになること。



そしてその気持ちを自分で受け入れられることって、


こんなに幸せな気持ちになれることなんだね。



「陽菜。乗って?」



カズくんに促されて私は白い息を吐いて、車に乗り込んだんだ。
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