永遠、というものがあれば
私がharuを視界に捉えたのは、そんなに長い時間ではなかったと思う。



彼は、踵を返すように近くの扉から外に出て行ってしまった。



聞かれた。


haruには聞かれたくなかったのに。



私はもう一度前を向いてカズくんを見つめてから、その場から外れた。


カズくん、ひどいよ。


いきなり、なんでこんなことになるの?



いつの間にか走り出した私は会場から飛び出して、haruの姿を探していた。
< 355 / 381 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop