永遠、というものがあれば
「落ち着けっ!陽菜…」



「いやっ!離して!…行かなきゃ」



行かなきゃ…。



行かなきゃ、陽斗のところに…!



「ハルト…行かなきゃ」


「陽菜…ハルトさん…もう行っちゃったの」


え?


横からの舞の言葉に私の思考も抗う動きも一時停止する。


「舞?なんて…?」


「アメリカに今晩帰る予定だったから、多分…今頃…」


言葉を選ぶようにつぶやいてから、いたたまれなくなったのか、舞は、ごめんね、と言って部屋をでていった。
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