永遠、というものがあれば
「陽菜…俺と結婚しよう」
立てひざをつき、私の頭ごと包み込んだカズくんが、静かに言った。
ふいの言葉に私は息をのんでカズくんの顔を見つめた。
思ったよりずっと近い位置のカズくんの顔に少しドキッとしてしまった。
「俺にこれからもお前を守らせてくれないか?」
カズくん…。
いつでも優しく私を包んでくれる人。
「ずっと…ずっとずっと好きだった」
この二年間も…。
ずっと私を近くで見守ってくれてた。
ぼんやりと麻痺したような感じ…。
近づくカズくんの唇に私はそっと目を閉じかけた…。
……っ!!
唇が触れ合う手前で、私は顔をそらしてしまった。
今この瞬間にも蘇り続ける彼との昔の記憶。
それがこの数週間のharuの姿に重なり合ったんだ。