永遠、というものがあれば
「ごめん…ごめんね…」



私、やっぱり…彼のことが好き。



「あいつは…もうお前をみてないかも知れないんだぞ…」


「うん、わかってる」


「今のお前は過去しか見てねぇよ」


確かにそうかもしれない。

でも…


「私、記憶が戻り始めてからずっと昔はどうだったんだろう、って思ってた」


カズくんの視線とぶつかる。



「…だけど、私今の陽斗が好きなんだってわかったの。あの時からきっと…ずっと好きだったから」



からまった視線を外すようにカズくんは下にうつむいて、しぼりだすようにつぶやいた。
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