永遠、というものがあれば
開いてる…



私が見つめたのは、通い慣れた大学の門。



静かなキャンパスを抜けて、あのツリーの元へと向かう。



はらはらと降る雪が、ツリーにかかり、こんな時間だのに電飾には明かりが灯っていて、幻想的な美しさを彩っていた。



それでもがっかりしてしまうのは少しだけ期待してたんだ、と我ながら苦笑してしまう。



いるわけがないのに。



私は引き寄せられるようにツリーの下に一歩一歩近づいていった。



この目に焼き付けるように。



そしてひとつの恋に終わりをつけるために…。
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