永遠、というものがあれば



私のだ…。



あの日、陽斗からプレゼントされたあの指輪。



私は指輪を左手ににぎりしめ、もいちどそっと開いてみた。



これだ…。



なくしたもの。



見つかったよ…陽斗。



これをここに置いたのは、あなたでしょ?



陽斗もあの約束覚えててくれたの?



嬉しい…


嬉しいけど。



私…遅かったね…。



ごめんね…!



ごめんね、陽斗。






私は指輪を胸に握りしめたままいつしか声を上げて号泣していた。



陽斗がここに指輪を置いていった意味がわかったから…。
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