永遠、というものがあれば
きのうのことを思い出して黙った私に


「ん?どした?陽菜」


尋ねる陽斗の声がとても優しかったから


涙が自然にこぼれていた。

「陽菜、なんかあったの?」


陽斗は、何も言えず、首をぶんぶん振る私の涙をそっと拭ってくれた。


ほっぺに触れた陽斗の手がとてもあたたかくて。


やさしくて。




「好き」




って私から思わず出た言葉。



陽斗は、





「うん」





って言って黙ったまま沈黙が流れた。
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