永遠、というものがあれば
私の心臓がぎゅっと縮み上がる。



「じゃぁ…彼女とかいるの…かなぁ?」



それはわからないという風にカズくんは首を横にふった。



「ごめん、カズくん。私最後までいなくちゃだめかなぁ?」



失礼なのは承知だけど、



このまままたあそこに戻る勇気はない。



「わかった。親父に言ってくるわ。送ってく」



「いいよ、カズくん。カズくんはいたほうがいいよ。私はタクシーで帰るから大丈夫」



「いや、送る。着替えて待ってて」



親父に言ってくる、



そう言ってカズくんは会場に一旦戻っていった。
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