【完】溺愛男子の愛し方
「クロールは、手が……」
本来の目的を今になって実行している
隼人に触れられる度に、ドキドキしている自分がいて困る
数時間ぐらい教え込まれた後は、特に変わったこともなく、家にまで帰ってきた
隼人とは、駅で別れて、それまでお互い何も話さなかった
「ただいまー」
私が玄関に入ると、すぐさま足音が近づいてきた
あ……忘れてたよ
「美音!おかえり!どこ行ってたの?」
どうやって、祐に今日のことを説明しようか
「ちょっと散歩してて、途中で鈴花と会って話してたの」
何回も聞き直してくる祐に、同じ内容を繰り返し言い続けて、なんとか受け入れてもらえた
「あんまり一人で出歩かれると、俺、心配で……」
何度、同じフレーズ、同じ言葉を聞かされたか……
祐のオウム返しを3時間聞いた後、祐の希望でいつも通り一緒に寝て、今日を終えた