【完】溺愛男子の愛し方
「鈴が、俺に頼ってくれるなんて嬉しい」
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修のバカ!
修は素直に言えちゃうから、羨ましい
「家まで、送っていく」
家と家の距離は、そんなにない
数分歩けば、着くぐらいだった
でも、少しでも長く修と一緒にいたくて、その言葉に甘えた
荷物を持って、修の家を出た
出てから数分歩き、自分の家に着いた
「送ってくれてありがとう。いろいろ迷惑かけてごめんね」
「気にすんな」
そう言って、頭に手を置いてポンポンとしてくれた
それだけのことなのに、とっても嬉しかった
「……その顔、俺以外の奴に見せんなよ」
「えっ?」
修が顔を赤くして言ったけど、私にはなんでかわからなかった
「……まぁ、俺が守るからいいけど」
そう言って、また頭に手を置いてくれた
「風邪ぶり返すから、そろそろ……」
「うん」
もう少し修と一緒にいたいけど、仕方がない
「じゃあ、またな」
「うん。バイバイ」
私は、背を向けた修に手を振った
修が見えなくなっても、しばらくその場に突っ立っていた
「……やっぱり、さみしいよ」
小さくそう呟いて、私は家に入った