【完】溺愛男子の愛し方
その3 育成
「戸惑って」 美音 side
美音 side
夏休みが終わって、2学期が始まった
もう始業式が終わって、生徒会で活動中
「祐!」
相変わらず、祐は仕事をしてくれない
「相変わらず、騒がしい」
「ですね~」
声がした方を見ると、鈴花とありすが優雅に紅茶を飲んでいた
そっちも相変わらず、お嬢様とお姫様にしか見えないよ……
なんて心の中で半分ツッコミながら、祐の方に再び向いた
「祐。今学期こそは、ちゃんと仕事してもらうわよ!」
「俺がやるより、修平や美音がやった方が確実でしょ?」
「そういう口実を使って、逃げないの」
そう言いながら、生徒会室を出ようとした祐の肩を掴んだ
「仕事が残っているのに、どこに行くつもり?」
「いや……」
そのやりとりを聞いていた隼人が、
「いい加減、仕事しろよ」
と、呑気にお菓子を食べながら言った
「隼人は相変わらずだな……」
祐が、羨ましそうに隼人を見た
「祐は、早く仕事して!」
「えぇ~?隼人とか鈴花は、自由にしてるのに?」
「3人は、仕事がないのよ」
「なんで、俺だけ……」
「修平は修平で、私の分まで仕事してくれてるのよ」
「美音の分まで……?」
「私が祐を見張らないと、仕事しないでしょ?」
「修平がやった方が片付くもんね」
「そんなこと言ってないで、仕事するよ」
私は祐を引っ張って、机に連れてきて、座らせた