【完】溺愛男子の愛し方
「修、何かあったの?」
答えは、数十秒の沈黙の後に返ってきた
……私の予想外の答えが
「……鈴。周りに付き合ってること、隠すのやめないか?」
「……え?」
修は、私を離して顔を見た
私には最初、すぐに理解できなかった
「周りに隠れてこそこそしてても、いつかはバレる。だったら、隠さなくてもいいと思うんだ」
「……」
困惑している私を、修は再び抱きしめた
「それに、俺が耐えられない。帰るのも祐たちと一緒だし、鈴と全然二人でいられない。」
とても苦しそうに、それから解放してほしいという風に聞こえた
そこで私は、やっと口を開いた
「そんなのダメだよ」
「なんでだよ」
「だって、修に……」
「俺に迷惑がかかる、だろ?俺は、そんなこと思ってねぇーよ」
「……私は、反対」
「鈴」
「絶対にやだ!」
大きな声を出してしまった
「……ごめん。でも、私は反対」
私がそう言った後、お互い何も話さなかった
この先、周りにどう見られるかわからなくて怖い
観覧車から降りて、遊園地を後にしても、私は気まずくて、家に帰るまで修とは一言も話さなかった