【完】溺愛男子の愛し方

「鈴」


不意に、修が私を呼んだ


「修……」


「……ちょっと話があるんだ」


「……」


「……じゃあ、私たちは一旦退室しよっか」


美音が提案した


「でも……」


私が止めようとしたけど、


「そうしてもらえると助かる」


「修……」


修に遮られた


私には、修が何を考えているのか、わからなかった


「じゃあ、出よう。ほら、隼人、ありす!」


「はいはい」


「じゃあ、あとで~」


三人は、生徒会室を出ていった


「修……」


私は、修をまっすぐ見た


何を言われるかはわかってる


そして、私の答えも出てる


「……鈴。もうわかってるとは、思うけど……」


「……わかってるなら、その話はなしよ。言ったでしょ?修に、迷惑をかけたくないの」


「鈴。そもそもこんなことになったのは、周りの偏見のせいだろ?」


「それで、修がいづらい立場を作りたくないの。ただでさえ、修のことをよく思う人はあんまりいないのに、私なんかのせいで、辛い思いさせたくない」


「だから、なんでそんなこと思うんだよ」


「私が嫌われているのは、知っているでしょ?そんな私と付き合ってるって知られたら、修まで、いじめられるかもしれない」


「いじめられる?」


「!」


しまった
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