【完】溺愛男子の愛し方
美音 side
美音 side
同日の朝の6時
私と祐は、同じ家に住んでいるから、気まずくて朝早くに家を抜け出した
今は、公園のブランコに座って、ボーッとしている
私の頭の中はパンパンで、破裂してしまいそうだった
自分のこともそうだけど、鈴花のことも知ってしまって、頭の中がいっぱいになってしまった
二週間前、鈴花と修平のやり取りを聞いてしまった
そんなことを抱えていただなんて……
二人のことも助けてあげたい
でも今は、自分のことで頭がいっぱいだった
……どんな顔して、祐に会ったらいいの……
そんなことを考えていると……
「……美音?」
え?
聞き慣れた声が聞こえた方を見ると、ジャージ姿の隼人が立っていた
「隼人……?」
「お前、こんな所で何してんだよ」
そう言って、羽織っていたジャケットを私の肩にかけた
「相変わらず、暑がりなんだな。今、秋だぜ?」
私は半袖、半ズボンにサンダルという、とてもダサい格好をしていた
正直、寒いとかどうでもよかった
家でも、この格好だし
「寒いって、思わなかった」
隼人は、私の隣のブランコに座った