【完】溺愛男子の愛し方
その1 挨拶
「おはよう」 美音 side
美音 side
夏のある日を迎えた朝
ベッドから差し込む光をポカポカと一人で感じている
……という心地良い目覚めじゃない
目を開けると、目の前に一人の男の子がいた
「おはよう」
肘をついて、上から私を見下ろしながらそう言った
「……おはよう」
私はそれだけ言って、起き上がろうとした
でも、起き上がれなかった
隣にいる男の子に、抱きしめられてしまって
「ちょ!」
私は、必死に抵抗した
でも、さすがに力の差がありすぎて、敵わない
「ねぇ、美音。おはようのチューして?」
唐突に、男の子が言った