【完】溺愛男子の愛し方
「こんにちは」 美音 side
美音 side
私と祐は結局、ホームルームが終わるまで生徒会室で過ごした
これ、修平に怒られるやつじゃん……
と、説教を覚悟していた
「ねぇ、美音。このまま、ここにいようよ」
「それはダメ!全部が補償されている訳じゃないんだから!」
そもそもこの生徒会に入る気なんてなかったのに、祐に説得されて嫌々入ってしまった
それこそ祐の言うことなんか聞いたら、また祐の思う壺じゃないの!
「俺が頼めば、なんだってできるよ?」
「それは……」
この学校の主導権は、ほぼ祐が握っていると言ってもいい
それだけこの学校は、生徒に困っているということ
だから、この生徒会の制度もおかしい
それに先生たちは、祐に頼りっぱなし
理事長ですら、そのことに諦めかけている
いや、諦めちゃダメでしょ?
先生としてどうなのよ、それ
「俺は美音のためなら、なんだってできるよ」
「……」
そう言った祐は、真剣な顔をしていた