【完】溺愛男子の愛し方
……そんな顔を見せる時は、本気だってこと
わかってる
祐が私を想ってくれてることも、その気持ちが本気だってことも……
……でも、私は……
「その変わってる性格に慣れないの!」
私は生徒会室を出て、教室に向かった
とにかく修平と祐から逃げることで、頭がいっぱいだった
そのあと、私は2限目の授業に出た
授業を受けながら、祐のことを考えていた
祐の溺愛の仕方は、もはやホラー級
それは、今に始まったことではなかった
付き合ってもいないのに、朝起きたらおはようのキスをして、こんにちはは……
キーンコーンカーンコーン
4限の終わりとお昼休みを告げるチャイムが教室に鳴り響く
もうこんな時間か……
私はお弁当を持って立ち上がり、教室を出た
教室に祐はいなかったから、おそらく……
私はそこまで考えて、目の前のドアを開けた
「ねぇ、美音。こんにちはのハグして?」
生徒会室に来た私は、先に来ていた祐にそう言われた
祐以外、誰もいなかった