【完】溺愛男子の愛し方
「祐!」
「美音」
祐の前には、ありすがいた
「祐、二人が危ないって……」
「あぁ。神崎から聞いた」
祐は引き締まった顔をしていて、かっこよかった
生徒会長モードだ
「準備はもう出来てる。後は待つだけだ」
「待つだけって……」
祐はそれっきり、何も言わなかった
しばらくして、生徒会室に三人のお客さんが見えた
「離して!私、何もしてないよ!」
女の子は腕を掴まれて、いかにも無理やり連れてこられたという雰囲気だった
なるほど
私は、察した
恐らく先生を使って、二人を呼び出したんだ
どうやって呼び出したかは、謎だけど
「あれ?そういえば、私の携帯……」
「あ、ちょっと借りたぞ」
そう言って、隼人がポケットから私の携帯を取り出して、差し出した
「借りたって……」
「祐に頼まれて、鈴花にメール送っといた」
「も~う」
ほんと、この幼なじみ二人には呆れる