【完】溺愛男子の愛し方
「痛い!離して!!」
女の子……成瀬雪乃という子は、ずっと同じことを繰り返していた
後ろにいる男の子……佐々木透という子は、何も言えないという顔で、唖然としていた
男のくせに、情けない
「まぁまぁ、先生。落ち着いてください」
「でも、もし橘に何かしたら……」
「こんな可愛い女の子が、何かする訳ないないですよ。ほら」
そう言って、祐は成瀬さんの手を取った
「////」
成瀬さんは、もう祐しか見えてなかった
あーあ
また虜にしちゃったよ……
佐々木くんなんか、余計に口が出せなくなったみたいだった
「先生は、もうお仕事に戻られて大丈夫ですよ。あとは、僕たちで片づけておくので」
「そうか。じゃあ、橘に任せる。あとは頼んだぞ」
「はい。ありがとうございました」
祐が笑顔で先生に言うと、先生は生徒会室を出ていった
先生は先生で、祐の言葉に弱すぎ
「それで……」
祐が成瀬さんに話しかけようとした
すると……
「雪乃に手ぇ出すな!」
佐々木くんが二人の間に入っていった