【完】溺愛男子の愛し方
こういうことを無意識にやっているから、また困った悩み
私は、祐の前まで来た
そして……
「美音、ここに座って」
そう言って、膝を手で軽く叩いた
「……嫌だよ」
さすがに無理
私の心臓が持たないもん
「お願い」
真剣に、私を見つめてきた
……やっぱり、祐はずるい
私は、また無意識に座ろうとしていた
座った瞬間、抱きしめられた
「顔をこっちにして、座ってほしかったのに」
「それは、お断り」
ただでさえ、鼓動が加速し出したのに、これ以上速くなると、私が本当に持たない
……祐の体とすごく密着してる
やっぱり祐は“男の子”なんだ……
こういう時になって、改めて思う
顔が熱い
多分、鼓動が速いから体温が上がってるんだ
祐にバレてないかな?
鼓動の音、聞こえてないよね?
そんなことばかり考えてしまう