【完】溺愛男子の愛し方
「なんで、秋お姉ちゃんの子どもが私のベッドにいるの?」
「秋姉が旦那さんと出かけるらしくて、頼めるのが俺らしかいないからって」
「……引き受けたの?」
「聖矢を抱っこさせられて、強制的に」
「……」
「祥子さんと連太郎さん、いるでしょ?二人に頼めば……」
「今日は二人の結婚記念日だから、しばらく旅行に出かけてるって言ってたもの」
「……じゃあ……」
「……二人で、この子の面倒見なきゃいけない」
「……なんか新婚ごっこみたい」
「遊びにしないの」
「まぁ、とにかく……」
祐も体を起こして、聖矢くんを抱っこした
「二人で、聖矢の面倒見るか」
「……気が進まないけど」
「まぁーあ!ぱぁーあ!」
聖矢くんが笑って、何か言った
「ママとパパって言ってるんじゃない?」
祐が言った
ママとパパって……
私と……祐……
「抱っこしてみるか?」
「えっ?」
「ん」
私の心の中の状況を知らない祐が、聖矢くんを私の方に近づけた