【完】溺愛男子の愛し方
「だから、ね?」
祐はそれをわかってて、誘ったんだ
……ほんと、この幼なじみは……
「……その代わり、私の行きたい所ね」
「うん」
祐は笑って、そう応えてくれた
祐と二人で片づけをして、寝る準備まで終えた
寝る時になって、少しだけ涙が出てきた
「美音?」
祐に気づかれないようにってしていたけど、結局バレてしまった
泣き顔見られるとか本当に最悪
しかも、その相手が祐だし
隣なんかで寝ないでよ……
幼なじみとはいえ、見られたくない相手に見られてしまうのはやっぱり嫌だな
それでも祐は、そんな私を見て抱きしめてくれた
「いっぱい泣いていいから」
祐に抱きしめられている間、温もりを感じた
そのまま、私は祐の腕の中で寝てしまった
いつも通り、耳元でおやすみの声を聞いて、おでこにキスをされて
その日だけは、隣に祐がいてくれたことですっごく安心した
祐には、内緒だけど