【完】溺愛男子の愛し方
部屋の壁にかかっている時計が、8時を指していた
……そろそろ準備しないと
私は頬を軽く叩いて、洗面所に向かった
今日も旅行で、両親は家を空けている
相変わらず、ラブラブな両親だと思う
鏡の前に立って、顔を洗ったりした
髪を左側にまとめてくくり、着替えた
そして、約束の20分前
「いってきまーす!」
祐は、私が準備をしている間も起きなかった
それはそれで、よかったのかも
そんなことを思いながら、駅に向かった
そして、約束の2、3分前に着いた
「よう」
「おはよう」
隼人がいた
「ごめん。待った?」
「俺もさっき着いた所だ」
……でも、隼人の姿を見かけなかったような……
まぁ、いっか
「行くぞ」
隼人に急かされた
「あ、待って!」
改札を通って、数十分程電車に揺られて、目的の場所に着いた
その間、私と隼人は一言も話さなかった