【完】溺愛男子の愛し方
「久しぶりにくるね、ここ」
「随分、なげぇーこと来てなかったもんな」
ここの海水浴場には、小さい頃何度も来たけど、中学生辺りから全く行っていない
私と隼人は、着替えるために別れた
私は女子更衣室に入って、ロッカーに荷物を預けて、水着に着替えた
お母さんに聞くと、「水着は、これだけね」と言われて、出されたのが……
白い生地に黒色のレース、リボンが付いているビキニ……
「これの上から着るものはないの?」って聞くと、
「ないわね」と即答された
それ以外に何もなかったから、結局これにした
水着に合うように、黒いひらひらのシュシュをつけている
……隼人、どう思うかな?
でも、隼人なら可愛くないとか、普通に言うか
そんなことを考えていると、隼人がこっちに向かってきた
「悪りぃ、遅くな……////!」
隼人は話しながら私を見るなり、言葉を止めて顔を赤くして、口元を手で覆った
「どうしたの?隼人」
近くを通っている人たちが、チラチラとこちらを見ていた
隼人は急に、
「こっち来い」
と言って、私の腕を引っ張った
「どこに行くの?」
私が聞いても、隼人は何も答えてくれなかった
そのまま、連れてこられたのは売店だった