女の概念

彼が席を立った時、私はその背を追った。


「あの!………………お世話になりました…」

軽く頭を下げて恥ずかしそうに言った。

実際こんなことあまり言ったことがなかったから恥ずかしかった。









彼は慣れてなさそうな笑顔を作って「お世話になりました」と言った。



そして、フレッシュな香水の香りと共に私からゆっくり離れて行った。



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