愛され妹っ。
「えと、私に何か用ですか?」
「…可愛い。俺と付き合って欲しいです、お願いします」
「‥すみません、出会ってすぐには付き合ええないので、お友達から…で…」
「なんで?彼氏いないんでしょ?」
「まぁ…」
「じゃあ、お試しでもいいので!付き合って下さ…」
ガチャ
ふわっと、恵都兄の香りがしたかと思うと
恵都兄に腕を引っ張られて、抱き寄せられた。
その瞬間、ホッとした。
「悪ぃ、早く勉強させたいから返してもらえる?」
バタン。
相手の答えも聞かずにドアを閉めて、
私は恵都兄に抱き寄せられたまま
部屋に入った。