愛され妹っ。
「あれ、優樹菜どうしたの?大丈夫?」
家に着くと、遥くんが心配そうに言ってきた。
「慣れねぇ靴履いて、コケて元気ないから、そっとしておいてやって」
「え、大丈夫?」
「…うん」
「部屋で寝てろよ」
恵都兄の部屋のベッドで、横たわらせてくれたけど、
恵都兄はすぐ離れて、どこかに行ってしまいそうだった。
ぎゅっ‥
私は、即座に恵都兄の袖を掴んだ。
「待って、嫌、そばにいてほしい」
「あとで、いてやるからちょっと待ってて」
私が掴んでる手を離そうと、恵都兄に手をかけられた時、
「話したいことがあるの!」
つい、咄嗟に出てしまった言葉‥何を話すかなんて、話したいことなんて、考えてない。
「話?」
手の動きを止めて、みつめられた。
でも、何話そう‥えっと、えっと‥何かないかな、何か‥
「えっと、」
「?話なら、今聞くけど、どうかした?」
「‥えっ、と、」
「なんかあった??」
「‥朝、どうして素っ気なかったの?」
こんな事、聞きたく無いのに、言ってしまった。