その男、イケメンエリートにつき冷酷そして甘党
「今日、加賀谷と話してきた…
ロビンがいうように、彼も囚われの身だ。
だから、僕はロビンのために彼も救う事を決めた。
でも、ロビンと加賀谷を救うには脇田の存在が大き過ぎる。
ちゃんとしたやり方でロビンと加賀谷を救い出すよ。
僕を信じてくれれば、必ず道は開ける。
時間はかかるかもしれないけど、でも、加賀谷もその気になってくれている。
ロビン…
僕を信じて…
そして、僕の側にいてほしい…」
健太郎は胸の奥の方が詰まって上手く言葉を発せられない。
泣きそうになっているのは分かっている。
あの子供の頃の感情が蘇ってきて、苦しくてたまらない。
突然、姿を消したロビンを想って、ベッドの上で泣いた日々のように。
健太郎はロビンの肩にそっと頭をのせ、小さく深呼吸をする。
すると、そんな健太郎の右手をロビンの左手が優しく包み込む。
その温もりにもっと涙が出そうになった。